第43回 公益社団法人 日本口腔インプラント学会・学術大会報告

投稿者: | 2013年9月21日
~より適切で確実なインプラント治療へ~

2013年9月13日~15日、福岡国際会議場・福岡サンパレスホールにて日本口腔インプラント学会学術大会 「より適切で確実なインプラント治療へ」が開催されました。日本口腔インプラント学会は歯学における最大の学会であり、基礎から臨床までの幅広い研究活動が行なわれています。
近年、インプラント治療は大きく進歩しており、失われた歯に対し適切に治療が行われれば高いQOL(生活の質)を獲得することができ、非常に有効な治療法であり、世界的にも高く評価されています。
学術大会のプログラムの中に口腔インプラント専門医に受講義務のある専門医教育講座があり、毎回、出席しています。
専門医には、より安全・安心、且つ、よりトラブルの少ないインプラント治療を国民に提供する使命があり、その為には、乗り越えなければならない沢山のハードルがあります。
具体的には、医療倫理やモラル(過大な宣伝広告の自粛)を維持し、適切な診断能力(口腔外科、補綴、歯周病)、全身状態の評価能力など、包括的な治療技術を磨くことに有ります。
講演内容は、“患者さんにとって最善のインプラント治療とは何か” と基本に立ち返るものでした。 
インプラント治療を行うに当たり、担当医は、患者さんがインプラント治療を行うか否かをご自身で決定できるよう、十分な事前説明を行わなければなりません。説明と同意が揃うことで、インフォームド・コンセントは成立します。
説明内容には、手術の必要性、適応症、長所と短所、治療費、予後等々が含まれ、特に、マスコミ報道によるネガティブなイメージで不安感をお持ちの患者さんにも十分なご理解を頂いた上で治療を進めます。インプラント治療前に信頼関係の構築に努めることは、技術の向上と同様に大切なことであり、日々研鑽を重ねていきたいと思います。
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日本口腔インプラント学会・学術大会開催の挨拶開催にあたりインプラント学会各委員の先生方から活動内容、今後の取り組み等の報告を含め挨拶を頂いた。
講演内容のスライド一部インプラント専門医は、インプラント埋入手術のみを行なうのではなく全身状態の把握と包括的な歯科治療の知識と技術が求められているという講演内容のスライドの一部です。
日本口腔インプラント学会誌日本口腔インプラント学会誌。

川原歯科医院 副院長 川原淳

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 横浜市青葉区青葉台の川原歯科医院