全てが適応ではありませんが、ほとんど歯を削らずに済む低侵襲な治療法として確立されており、当院でも20年程前から行なっております。
現在では材料や術式の進歩、巧みの技工士さんのお陰で、良好な結果を得ることが出来ます。
今年、歯科専門書に投稿させて頂きましたが患者さん向けではありませんのでその一部を紹介させて頂きます。
川原歯科医院 院長 川原 淳
図1 術前。側切歯の先天性欠損の女性。矯正治療後の状態。
図2 精密な型取りの準備をします。
図3 製作工程。完成されたジルコニアフレームです。
図4 多色のセラミックを築盛してます。
図5 術後。
図6 裏から見た状態。維持は接着のみです。
5年前の治療ですが現在も良好に経過しております。
図7 日本歯科評論2020年3月号掲載

→ 日本歯科評論(The Nippon Dental Review)2020年 3月号
論文の要約
本論文「ジルコニアによるブリッジ・接着ブリッジの臨床」では、近年進化したジルコニア材料とデジタル技工技術を活用した補綴治療の実際について報告されています。執筆は川原淳氏によるもので、特に接着ブリッジに焦点を当てた低侵襲な審美修復の症例が紹介されています。本論文では、従来のメタルフレームによるブリッジと比較して、ジルコニアの高い強度と審美性、そしてCAD/CAMによる精密な加工性が、臨床において大きな利点をもたらすことが強調されています。特に接着ブリッジにおいては、支台歯の切削量を最小限に抑えながら、審美的にも自然な仕上がりを実現できる点が注目されています。
症例では、先天性欠損を有する前歯部に対して、矯正治療後のスペースにジルコニアフレームを用いた接着ブリッジを製作・装着した経過が示されています。精密な型取りとフレーム設計、セラミック築盛による色調調整、そして接着操作に至るまで、歯科医師と歯科技工士の連携が治療成功の鍵となったことが述べられています。
また、ジルコニアの接着に関しては、表面処理や接着材の選択が予後に大きく影響するため、最新の接着技術と材料知識が不可欠であるとされています。術後の経過も良好であり、5年以上の長期安定性が確認されていることから、ジルコニア接着ブリッジは信頼性の高い治療法として位置づけられています。
本論文は、ジルコニアという材料の進化が補綴治療の選択肢を広げ、患者にとって低侵襲かつ高審美な治療を提供できる可能性を示すものであり、今後の臨床においても重要な指針となる内容です。